やずや食と健康研究所では、皆様からいただいた研究計画調書を一件ずつ拝読し、
評議委員と事務局で意見を交わして、助成する研究を検討いたします。
年々、結果が楽しみな研究計画を多くご応募いただき、どの計画を採択するのか悩ましくなるばかりです。
本年も、去る9月20日、助成研究選定のための検討会議を会議を実施しましたのでお知らせいたします。
今年度の総評としまして、以下に、評議委員と事務局長からのコメントの一部を抜粋し紹介いたします。
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【助成採択につながった研究計画調書の特徴】
・現場で挙がった疑問点や課題を解決するために、先行研究や予備調査から仮説を
立て科学的な観点で研究に発展させていた。
・共同研究者、指導者との連携が取れることや、研究に対する準備状況が調書から
読み取れた。
・研究費内訳と当該経費の必要性が明確であった。
★研究が目的ではなく、課題を解決することを目的としていることがわかった。
【助成採択につながらなかった研究計画調書の特徴】
・先行研究から得られた知見をもとに仮説を立てたということが計画調書から
読み取れなかった。
・指導者、共同研究者、所属先と協力し合い、密な連携を取るのが難しいと
推察された。
・研究計画に「測る」ことがあるにも関わらず、準備(測定機材、食や運動の
専門家の技術・経験)が不明瞭であり、具体的な手法の記述がなかった。
・対象者が人であるにも関わらず、どのように募集するかが不明瞭であった。
【評議委員・事務局長からのコメント】
・計画調書を読む中で、どのような情報や状況から仮説を立て、組み立てた
研究計画なのかを明確に記載できていないものが多かった。仮説が見えないと、
第三者からは研究の価値を正しく評価できず、残念な結果につながることが
多い。
・コロナ禍で制限が多い中、現場で生じた疑問や課題を解決したいという意欲の
ある研究計画が多数見られた。研究として形にするのは難しいこともあるが、
今後も現場に携わる方からの応募が増えることが楽しみである。
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弊所は今後もチャレンジ精神旺盛な若手研究者を中心とした研究支援を行いたいと
考えております。
もし、今回ご支援が叶わなかった方も、
こちらの総評が今後の皆様の研究活動に少しでもお役に立てれば嬉しく思います。